(2005)
Directed by Mehdi Charef, Emir Kusturica.
With Rodrigue Ouattara, Uros Milovanovic, Dragan Zurovac.
STEFANO VENERUSO CIRO イタリア
青白い影絵。
壁の向こうの見えない場所にいても、その声は追いかけてくる。
退廃的で、強がっていても力のない少年が犠牲になる
Spike Lee Jesus Children of America アメリカ
大人の行いが、こんなにもダイレクトに子どもに反映される。
親の責任というものは、こんなに重い。
食べるものに困っているわけではない、そんな環境だからこそ、その痛みが引き立つ作品。
Mehdi Charef TANZA ルワンダ
子どもだけの戦闘部隊。
村を襲撃するその姿は悪役に見える。
無垢な子どもたちが通う学校に爆弾を仕掛ける。
でも、その教室の中で安心しきった顔で目を閉じる少年。
全ての子どもが犠牲者である。
Emir Kusturica BLUE GYPSY ユーゴスラヴィア
コメディタッチで描かれているけど、
底深い家族の問題が隠されている。
したたかに生きることを覚えざるをえない子どもたち。
学校に行くことができず、子どもとして生きることが許されなかった彼は、
刑務所の中が唯一の子どもとして存在していられる場所だったのではないか。
John Woo Song Song and Little Cat 中国
同じ国に、同じ時代に生まれた二人の少女。
一人は、贅沢に囲まれて、一人は、貧困の街中に生まれた。
しかし、純粋な愛情を知ったのはどちらだったのだろう。
お互いに足りないものがある。
同じような少女が、暗く、狭い部屋の中で人形に目を輝かせるシーン。
心が痛い。
Kátia Lund Bilu e João ブラジル
子どもたちにとって、これは仕事(遊び)である、と描かれているけれども、
本当にそうなのだろうか。
子どもは、どんな状況でも遊びの世界に変える力を持っている。
その力の素晴らしさを描き、悲惨さを見せない。
しかし、環境の悪さから同情したくなってしまうし、
何が幸せなのかを考える。
Jordan Scott Ridley Scott JONATHAN イギリス
戦争に行ったジャーナリストがその体験を忘れることができず、
いつの間にか子どもに戻って、
その経験を、異なる視点から追体験する。
これは、あまりわからなかった。
映画全体として、問題提起としては、良い。
けれど、ふわふわとどこか知らない国のおとぎ話として終わってしまいそうな印象があった。
だから、「それでも生きる」っていうタイトルか。
だれかが、映画は問題提起をする場所ではない、と言っていたけれど、
私はそれもありだと思う。
どの作品も幻想的で、もっと見たいと思える。
短編で、少し物足りないと思うところもあった。
もっと深くまで魅せてほしい作品がほとんど。特にCIRO